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教室指導方針


褒める責めるに潜む危険性

 

子どもの成長を大人はどうしても結果から判断してしまいがちです。
 そして眼前の結果に対し、『ほめる』『責める』といった行動をしてしまうものです。
 今回は、ほめる、責めるに潜む危険性を2つの側面からご紹介させていただきます。

・良い結果をほめることに対して
 結果が良かった場合(例えば、素晴らしい作品が出来た。成績が向上したなど)。
 多くの大人は「ほめる」という行動を行います。
 ほめることは、子どもの動機向上につながると言われます。私も子どもと接する際に良い点を探し、さまざまな場面でほめるということを行っています。ですが、この行動には大きな危険性があります。
 子どもたちの中には大人からほめられたことに対し、以下のようにとらえる可能性があるのです。大人の「テストの点数よかったね。良く頑張ったね」と言ったような言葉を受け、子どもは嬉しい気持ちと同時に「次回も良い点数をとらないとほめてもらえないかも?」と思ってしまうかもしれないということです。この気持ちが強く生じる子は、この先ずっと良い結果をとり続けなければならないというプレッシャーと戦い続けなければならなくなります。また良い結果を残すという側面からしか物事の価値を見いだせなくなってしまうことにもつながります。

・悪い結果を責めることに対して 
 結果が悪かった場合。その事実に対し、向き合って欲しい、次は改善して欲しいという気持ちから大人は時には厳しい言葉を、また反省を促すようなはたらきかけをしてしまいがちです。それに奮起してその後良い結果につながる場合もあります。
 ですが何かの思わしくない結果に対して責められたという経験は、子どもから挑戦する気持ちを奪っていきます。なぜなら多くの人は誰かに責められるということを肯定的に受け止め続けられないからです。これは大人でも同じです。
 新しいことへの挑戦は、最初はうまくいかないものです。例えば、自転車に乗ること、楽器を演奏すること、野球やサッカーをすること、どれも失敗と思えるものを繰り返し乗り越えた先に上達の道が開けてきます。その過程では失敗(思い通りには進まない)ということから逃れることはできません。上手くいかないことを責め続けられた子どもの意識の中では、だんだんと“挑戦→失敗と向き合わなければならない→誰かに責められる”という図式が成立するようになります。

 この2つの視点から、何か子どもが起こした結果に対し“ほめること”も“責めること”もどちらにもマイナスの影響を及ぼす可能性があることがわかります。

 では、ほめることも責めることもどちらも出来ないのか、してはいけないのか?

 私は、そうした行動を起こす前の段階で伝えておくべきことがあると考えます。
 子どもがもたらした結果が良いものであっても悪いものであっても、
 
 「あなたの存在そのものが素晴らしい」
 
ということを明確に子どもに伝えてあげるということです。
 親が子どもを愛する想いも、伝わっているようでそうでもないのが現実です。 
 子どもにとって見れば、「お父さんやお母さんが大事に思ってくれているのはわかるけど、もしかしたら良い結果を出し続けないと嫌われちゃうかな?とか、あんなに怒るのは僕のこと嫌いだからなのかな?」とどうしても思ってしまうものです。
 振り返ってみれば私たちも子どもの頃、多かれ少なかれ親に、周囲の大人に対し同様の気持ちを持ったのではないでしょうか。
「結果が良かろうと、悪かろうとあなたを大切に想う気持ちは変わらない」
その前提が成立している上であれば、ほめられたことを素直に嬉しいと感じることが出来るでしょう。また責められたことに対しても次への糧として受け止めることができるようになります。

お子さんを信じている気持ち、ぜひお子さんへお伝えください。