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教室指導方針


めちゃくちゃがいいんです!

 

レッスン終了時にお迎えにきたお母さんお父さんが、お子さんの作品を見て表情を曇らす場合があります。たいてい、他の子の作品とくらべて小さいとか、色使いが美しくないとか、あるいは何を作ったのか判断出来ないような場合です。

 私は、これまで教室を運営してきた中で、長くものづくりを楽しめる子には一つの共通点があることがわかりました。それは「めちゃくちゃに作れる」ことです。どこが何なのか、作った本人に聞いてみなければ、あるいは聞いてみてもわからない位めちゃくちゃに作る生徒の方が、長い期間『作る』という作業に興味を持ち続けられるのです。

 「自由に作って構わない」という感覚は、年齢が上がるにつれ持つことが難しくなります。人と同じにしないといけないという感覚が強くなるからです。

 見た目が綺麗な作品や、統一感のある作品は、個人差はあるにしてもある程度の年齢になると誰でもそれなりに出来るようになります。

 私は3歳前後の生徒が作った一見わけのわからない作品を見るとき、この作品いいなぁとほんわかでき、この感覚をずっとなくして欲しくないと思います。作品を見ながら生徒に「何つくったの?」と聞くと、いろいろ自慢気に話してくれます。そして「ほぉ〜」とか「あっそうなんだ!」など、説明を聞くに連れ、こだわりがたくさん入っていることに気付かされます。これはこうでなきゃダメと決めつけているのは大人の方で、子どもの方が芸術感覚に格段に優れているように思ってしまいます。

 「ブロック10個で動物を作ろう!」というテーマでは、ただ縦に10個ブロックを組んで「出来た!」という生徒がいました。「何を作ったの?」と聞くと、「キリンの首」だそうです。これは大人にはなかなか発想出来ません。大人は動物を作れと言われると、頭があって足と手がこうついてと、みなさん似たような作品を作ります。

 あるお母さんから聞いた話しです。小学校3年生のお子さんが学校で描いた絵が表彰され、県の展覧会に出品されたそうです。動物をテーマとした絵でしたが、その子が描いたのは、象の足を地面から見上げた構図で、絵のほとんどが足、象の顔は見えるか見えないかほどしか描かれていなかったそうです。我が子のものごと見る視点のユニークさに驚いたと話されていました。

 『めちゃくちゃ』には、大きな価値が隠れているんです。
 個性が大事、自分らしく、なんて言われても、小さな頃に大人の価値観でこうあるべきと言われ続けてしまえば、自分らしさなんて出せなくなって当たり前です。

 小さな時に持っている「自由に作る」という感覚は宝物です。大人は、そのことを意識した声がけをすべきです。「今日もいろいろ作ったねぇ。ママ(パパ)には何がなんだかわからないけど、それがあなたらしくっていい!」って嬉しそうに言ってあげてください。